薬剤師やめます
仕事を頑張るほど、以前は見えなかった部分が見えてきて
気付いたら自分の畑の中に大きな黒い岩が立ちはだかっていることに気付いた。
頑張って耕していれば、いずれは自分にとって
恵みをもたらしてくれる肥えた畑になると信じていたのに。
この業界の勉強を始めて13年が経った。
この道に進むことが決まってからはとにかく現実を受け入れられず
10年以上抗うつ剤が手放せなかった。
倦怠感、眠気、動悸、吐き気、手指の振戦いろんな副作用に悩まされ、
心の中はいつも地獄だった
寝るときはこのまま目が覚めずに自分の人生が終わっていたら良いのに、と願いつつ布団に入った。
患者さんに向精神薬を渡す側だったけど、本当は自分が持って帰りたいと思ってた。
資格さえ取れば後は好きなことをすれば良いと
無責任な言葉を投げかけた両親を猛烈に恨んだ。
こいつらのこんないい加減な言葉のせいでこんなにも苦しむ羽目になった。
両親が一番嫌がることをしようと思った。
樹海に入って首を吊るか
違法薬物に手を染めるか
親の職場を誹謗中傷するビラを張り付けることも考えた
考えるだけで結局できなかったけども。
まぁいろいろと責任転嫁して結構やばい人になってた。
それも思わなくなっただけでも成長したし幸せだということにしよう。
この仕事を辞めた時、私はきっと清々するだろう。
あぁ辞めて正解だった。もう二度と戻らないぞ、と。
でもその気持ちもほんの一瞬で過ぎ去り
また次の仕事でも困難に直面してきっと投げ出してしまいたくなるだろう。
それもまた自分の人生。